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humhummの乱読日記

Kindle Unlimitedと図書館を利用して読んだ本の備忘録です。☆の数はあいまいでかなり主観的ですが、基本的に最後まで読み切ったおすすめの本を紹介しています。

The Highly Sensitive Person

 

📙 The Highly Sensitive Person: How to Surivive and Thrive When the World Overwhelms You

おすすめ度 ⭐⭐⭐⭐

数年前に初めて読んだ本で、現在はHSP(Highly Sensitive Person、Wikipediaのハイリー・センシティブ・パーソンの説明もざっと理解するのにおすすめ)という呼称もしばしばメディアで見かけるが、 当時はまだ日本語で書かれた本も確か一冊しかなく、なら原書を読んでみるかと思って読んだ本。

英文はいたって平易で読みやすく、HSPという概念の考案者であるアーロン博士の本のうえにKindle版だと値段もかなり手頃なので、興味がある方プラスHSPの方に本当におすすめできると思う(和訳本はささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。なのだが、「動揺」という言葉に違和感…。レビューを見ても、残念ながら翻訳はあまり期待できないようだ)。

当時、HSPという言葉を何かの記事で見かけて本はないかなあと探したのだが、本を読む前から私はHSPに違いないと確信していた。今まで自分ほどどっぷりHSPの人に会ったことがなく(こちらの本の始めにある自己評価テストでもほぼ満点)家族も含めてHSP仲間はいないため、この本で「あるある」を初めて共有することができて嬉しかった。

HSPの方なら「あなたは細かいんだから」とか「神経質だねえ」と言われた経験があると思う。今となれば、がさつな人間にそんなこと言われたくないと思うのだが、おおらか(悪く言えばがさつとか適当…失礼)なほうがいいなんて風潮がなぜ(一部のおおらか派の親とおそらく教師にも)あるのだろう?

私個人の経験で言えば、自分がHSPで考え過ぎる性質であることよりも、小さい頃に親や他人から細かいとか神経質と非難されるように言われることのほうが辛かった。今はほとんど言われないが、私に向いていて、考えることと細かさの両方が必要な職業にたまたま出会えたため、自尊心も高まったのだと思う。これは本当に幸運だった(HSPはマルチタスクが苦手と言われるが、私は好きではないものの段取り等は得意なほう。自分の意思を封印して演技しているのかも)。

こちらの本を読んだのち、何冊かHSPに関連する本(内向的、introversionに関する本も。ただ、こちらの本でも述べられているがintroversionとsensitivityはイコールではない)を読んだのだが最初に読んだこちらの本が一番網羅的で、こちら一冊で十分だと思う。少し古い本ではあるのだが(初版は1999年)HSPの本質は変わっておらず、すごい発見もなく(自分自身による対処療法しかない)他の本は新たな体験談以上に目新しい情報はないという感じを受けた。HSPかもという方には、もちろん他の本でもいいので一度は関連する本を読んでみることをおすすめする。実際本で気持ちが救われるということがあると思う。