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humhummの乱読日記

Kindle Unlimitedと図書館を利用して読んだ本の備忘録です。☆の数はあいまいでかなり主観的ですが、基本的に最後まで読み切ったおすすめの本を紹介しています。

問題解決ラボ 「あったらいいな」をかたちにする「ひらめき」の技術

 

📙 問題解決ラボ 「あったらいいな」をかたちにする「ひらめき」の技術

おすすめ度 ⭐⭐⭐⭐

この方若いのにどれだけすごいの!と個人的に思っている佐藤オオキ氏の本。以前デザイン思考の本を読んでから(以前の日記21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由 [Kindle Unlimited])デザインに少し興味が出てこちらの本を読んでみた。

少しブログチックな柔らかくてカジュアルな文章で書かれているのだが、抽象的で難しいことをズバリ言っていたりする。

デザイン思考を知るまで全く知らなかったのだが、「デザイナーの本分は企業が抱えるさまざまな課題を解決すること」なのだ。家電か車だったと思うのだが、技術陣とデザイナーが意見を譲らず対立…のようなことを読んだことがあったためか(記憶があいまいなので違っていたらすみません)デザインは機能性を改善しつつそのものを魅力的に見せるためのものであって、課題を解決する「手段」とは認識していなかった。

表紙にも書かれているが「問題発見」そしてそれを「解決」とはコンサルの仕事そのものではないか。それも顧客自身が気付いていない問題を発見して解決するのだから。

こちらの本ではオオキ氏がこのような視点でこれを考えてみた、そしてこの製品が生まれたというように最後はその製品の写真で一つの章が締めくくられる。ターゲットカスタマーと達成目標が驚くほど緻密に設定されたうえで決定されたデザイン。抽象的で主観的だからこそ加減が難しく、「ピント」を合わせてより絞り込む緻密な思考がその裏にあるのだと思った。

私自身がこの思考法をどう生かせるのかは正直今のところわからないのだが(自分の至らなさで星4つにしてみた…)驚くほど示唆に富んだ視点満載の本だと思う。何にでも使える思考法だと思うのだが、実際生かすのは正直かなり難しい。

この本の一番の使い方は、目の前に問題があって(例えばコンサルだとか)行き詰っているとき、この本を読んで頭を柔らかくし、違う視点で考えるヒントをもらうのが良いと思う。ただ、オオキ氏はもはやデザインコンサルそのもので、従来の戦略コンサルがデザイン思考を学んでも、「ひらめき」というのは技術でもあるが経験や資質でもあるから、なかなか追いつけないような気がする(よくわからないながらよくわからないことを言いますが、以前にも書きましたがデザイナー+データサイエンティストみたいな組み合わせで協業するのがいいような気がします。オオキ氏に仕事が殺到しているのもそういう理由かしら)。