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humhummの乱読日記

Kindle Unlimitedと図書館を利用して読んだ本の備忘録です。☆の数はあいまいでかなり主観的ですが、基本的に最後まで読み切ったおすすめの本を紹介しています。

天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ

 

📙 天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ

おすすめ度 ⭐⭐⭐⭐

副題に「職場の人間関係に悩む、すべての人へ」とあったので→職場の人間関係の悩みを解決(上司とそりが合わないけれどどうしたらいいか等)、「天才を殺す凡人」とあったので→天才を理解できない凡人が天才の能力を生かしきれず天才と職場両方をダメにしてしまうという定石の内容かな、と思ったが少し違った。

結果として面白く読めたが、「職場の人間関係」を解決というよりも、自分はどの立ち位置か、自分は今何ができるかという自己分析と自己啓発の本、あるいはちょっと真面目な占い(自分は何タイプ?)のような活用の仕方が良いかも。星4つなのは、小説仕立てではなくもう少し簡潔な書き方でもよいかと思ったから。

個人的に自己啓発本は一文でも自分に刺さる言葉があればいいと思っていて、ネタバレにならない程度に自分への覚書として気になった内容を書いてみる。

(自分の感想も入っているので本のとおりではない)

・「創造性」「再現性」「共感性」はそれぞれ才能(人生は配られたカードで勝負する!)
・「創造性」(天才の得意分野)は既存の指標では測れないから「再現性」(数字などで言語化、説明しやすい、秀才の得意分野、天才の不得意分野)に負けてしまうことがある
・「共感性」は理由が説明できないこともあるが、そのことが広がったもん勝ちのことも。でも「広がった」ことに価値があることを秀才は理解しづらい
・秀才タイプが支配する職場というのは、特に頭脳労働的な職場では確かにありそう。そしてそれが創造性を奪っているのもあると思う(デザイン思考ってだから必要って言われてきたの?←私の感想)
・確かに自分の言葉で話したり考えなくなっていたかもしれない。「他人の言葉」を排除して小学生でも使うような言葉で「そもそも」ベースで考えてみることが必要かもしれない

私は昔から器用貧乏というか色々できそうで実は何も特技がないタイプ(凡庸)なので、自分がどのタイプなのか最後までわからなかった。

過去の自分の体験を思い浮かべるとこんなことあったよねと思えるのだが、今の自分に応用しようとすると難しい。この本の主人公も結局会社を去ってしまっているし、こう言ってしまうとへったくれもないが、結局周りにいる人間の度量と裁量と(特に「共感の神」とか)自分がいる環境と運も大きいのかな。「すべての人」向きではないけれど、条件と環境が合えば使えるヒントは多くあるように思う。

経営学を少し入れ込んだ自己啓発本という感じで、言い方は悪いがそこらへんにある自己啓発本より(失礼)ずっと役に立つと思う。「人生を配られたカードで勝負する」ために、ビジネス的に自己分析したい方にはおすすめです。