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humhummの乱読日記

Kindle Unlimitedと図書館を利用して読んだ本の備忘録です。☆の数はあいまいでかなり主観的ですが、基本的に最後まで読み切ったおすすめの本を紹介しています。

不格好経営 チームDeNAの挑戦

 

📙 不格好経営 チームDeNAの挑戦

おすすめ度 ⭐⭐⭐⭐

別の本で確か「私の一冊」のような感じでおすすめされていたので読んでみた、言わずと知れた南場さんのDeNA起業についての本。おすすめのとおり面白かった。

南場さんはもちろん当時もはや大学生ではないのだが、若い時のエネルギーあふれるベンチャー起業本という感じで、青春というか、がやがした熱気がこもった部屋で作業しているような雰囲気を感じた(懐かしい~)。

個人的に面白かったのは、他のインタビュー等でも語られていることだが、南場さんはあまりにも大変なマッキンゼーでの仕事から「逃げるように」ハーバードにMBA留学した。そのハーバードの2年間ははマッキンゼーと比べて「らくちん」で、予習をさぼっていたエピソード含め一段落しか説明にさかれていない。留学時代が一番大変だったと言っている人も多いのにこの差は…。睡眠時間といいマッキンゼーの大変ぶり(現在では異常なのかもしれないが)は本当にすさまじいのだろう。

あと他の起業関連の本を読んでも感じたことだが、起業や社長業は非常に面白く、そして中毒性があるらしい。大変過ぎてアドレナリンが出過ぎて、それがやみつきになってしまう感じか。南場さんは非常に優秀なコンサルタントだったのにそんなに大変だなんて、企業経営とはどれほど大変なのか。他の企業が普通に業務をまわしていことがすごいというのは、ただ経営者の目線を想像して話している自分は次元が全く違うのだが、私自身も最近特に実感している。

また、後半の「人と組織」と題した章で、「社長の時間の使い方」(社長の意思決定の方法についても書かれている)「コンサルタントと事業リーダーの違い」「MBAは役立つか」等南場さんがご自身の見解を述べており非常に興味深く読んだ。ここでネタバレはしないが、将来役立つからコンサルタントになりたいと考えている方、MBA取得を考えている方は、経営者の実感として一意見ではあるのだが一読の価値がある。

この本の出版後に南場さんのご主人の訃報やWELQ問題が 続く。正直なところ、以前もそして現在も、DeNAは二番手というか苦難の歴史というか、なかなか立ち位置が難しいところにいると思う。しかし、経営者の苦闘や生の声を聞けるという意味で、特に起業を考える方には南場さん渾身の自叙伝ともいえるこちらの本はおすすめだと思います。